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狭く浅くでやっています

金城一紀先生の『ザ・ゾンビーズ』シリーズを読んで欲しいんだ

こんにちは。

皆さんには好きな本はありますか。
私は直木賞作家・金城一紀先生の『レヴォリューションNo.3』と、その一連の作品群である『ザ・ゾンビーズ』シリーズが大好きです。

 

どんな話かを簡単に説明すると、偏差値が脳死状態の血糖値ほどしかなく周囲からはゾンビと呼ばれているオチコボレ高校生グループ『ザ・ゾンビーズ』(総勢48名)が事件を巻き起こしたり巻き込まれたりしながら、時には社会の巨悪に立ち向かったりする青春小説です。
個性的な登場人物たちが、それぞれ生きづらさを感じながらもそれに屈することなく現状を打破しようともがく姿に胸が熱くなります。

シリーズ最終巻以外はコミカライズもされており、2作目の『フライ,ダディ,フライ』は実写映画化もされています。

▲実写映画。若き日の堤真一さんと岡田准一さんがかっこいいです!

 

この作品に出会ったのは中学生の頃で、いつも母親が市立図書館で私の興味がありそうな本をいくつか借りてきてくれていたのですが、その中にありました。
私には彼らのようにグループを結成して悪事を暴いたりする青春は全くなかったのですが、それでも間違いなく青春と言える作品です。

何年かに一度は読んでおり、ちょうど1年ほど前に読み直してまたハマってしまいました。しかしザ・ゾンビーズシリーズは『レヴォリューションNo.0』(2013)をもって完結しているため10年以上前の作品をリアルタイムに語れる方はなかなかおらず、Twitterで当時の関連つぶやきをふぁぼ(死語)し、ピクシブを漁っては10年以上前の作品をブクマに入れ、Twitterでは1人で壁に喋っている不審者と成り果てるに飽き足らず、新宿・戸山公園への聖地巡礼を試みたり(天気に阻害され未達成)、細々と布教本を作ったりしていました。

 

▲当時、公式Twitter上の企画で配布していた壁紙をいまだにロック画面にしてます。平成の亡霊か。

 

そんなある日のことでした。

 

 

シリーズは終わったはずでは・・・・・・?!!!!?

まさに青天の霹靂です。いや、もはや霹靂に打たれ重症です。

ご本人もそのブランクの長さに自虐的に言及しているのですが、ここ数年はドラマや映像作品の脚本家としてお名前を耳にしていたので大変失礼ながら小説家として「生きとったんかワレ!!!!」という気持ちでした。いや、冷やかしている場合ではない。本当に嬉しかったです。

 

そしてお出しされた新刊情報。

 

”正解”・・・出ちゃったね。

 

おそらくシリーズの主人公である南方(みなかた)を描いているものと思われますが、今までの表紙はどちらかというとグラフィックデザイン寄りのものが多かった中であまりにも端正で美しい男として描かれており・・・南方推しの私としては卒倒しそうでした。完全に解釈一致です(厄介な腐女子並感)。不勉強ながら今回初めて知った「たけもとあかる」さんという方のイラストだそうですが、この美しいイラストで他のメンバーも見てみたい。

 

話が脱線したので戻しますと、今回の新刊発表を受けてかなり反響があるそうでとっくに人気シリーズではあるのですが、もっともっとたくさんの方に読んで欲しい気持ちがあります。だって面白いから。あわよくばファンアートが見たいのが本音なのですが、作品自体が紛うことなく面白いので、純粋に読んで欲しいのです。そう、純粋に・・・(圧)

しかし作品本文やコミカライズの切り抜きを使っての紹介は著作権的に難しいため、前述した布教本などを作ってみたりしたのですがなかなか魅力が伝えられる気がせず、半ば諦め気味で孤独にDance in Vain*1していたところ、なんと大変嬉しいお知らせが。

 

今だけ『レヴォリューションNo.3』(表題作)が無料で読めるそうです。すご!!!

 

百聞は一見にしかずです。全人類、先っぽだけでいいから読んで欲しい。軽快な文章かつテンポよく進むので、1時間かからずに読めると思います。
そしていつの間にか物語に引き込まれ、気づいたらあなたも49人目のゾンビーズメンバーになって叫んでいるはずです。

 

「ギョーザ大好き!」

 

と・・・!

*1:B'zの曲。文脈とは何ら関係ない